2013年8月7日午前8時頃に長野県佐久市より宇宙観測気球ELPISの放球を実施しました。当日の天候は曇時々晴の様子でした。現地到着より、各担当に分かれて機体の準備に取り掛かり、機体全体の完成へ向かいます。今回の実験に用いるバルーンは6Fサイズです。このバルーンをヘリウムガスで直径170cm程まで膨らませることで機体が浮力によって浮かびます。
機体の全体的な取り付けが完成したと同時に最終的な点検に行います。
そして宇宙観測気球ELPISの放球開始です。
放球成功です。
機体が見えなくなるまで上昇していきます。
上空への上昇による気圧関係からバルーンが破裂します。
破裂と同時に機体のパラシュート展開し、地上へ落下します。
機体に搭載したiPhoneよりGPS経由で機体の探索を行います。
その間、現地待機です。
そして、1時間30分後に信号をキャッチ。
埼玉県北西部にある寄居町に機体が電波を送信したようです。
しかし、それ以降、信号が途絶えました。
ともかく、メンバーは機体が送信した最後の信号を頼りに現地へ向かいます。
探索はしたものの、機体の発見はできませんでした。
最後にキャッチしたGPSからの信号が、どのような機体の状態なのかは不明です。最後の信号は、機体の落下途中による信号の可能性かもしません。
主な原因は、機体が電波圏外の山に落下した可能性、もしくは川の落下によるGPS機能の故障、パラシュートの支障による落下衝撃からの機体の故障などが考えられます。
機体の外部には、機体の発見者に対する機体の説明と連絡先を記しているため、発見される可能性は低いですが、発見者への連絡を待ち続ける状況となります。
今回のプロジェクトでは、機体の放球には成功したものの、回収には至りませんでした。
~最後に~
この活動は2011年から発足し、今日に至るまでの2年間をこのプロジェクトに費やしていきました。プロジェクトメンバーにとって、このプロジェクトは青春そのものです。代表者である私が純粋な知的好奇心から生まれたもので、それに協力してくれる有志の福島、福田の2人と共にこのプロジェクトを通して、様々な問題に直面し、解決してきました。
最終的には、期待に沿えない結果となりましたが、これまでの過程から得られた経験は、素晴らしく思い出深いものでした。このプロジェクトメンバーを通して喜怒哀楽を分かち合えたことは人生においてかけがえのないものでもありました。
ありがとうございました。
Space Balloon Project ELPIS リーダー 山口