第二回及び第三回 仮想成層圏下での模擬実験

図1 中に保温パックを入れた発砲スチロール
図1 中に保温パックを入れた発砲スチロール

日時 平成25年12月18,25日(水)
場所 中央館実験室

メンバー 山本、平山、関口、阿部、秋山

 

目的

 保温効果を施した内部装置を用いて前回と同様の実験をすることにより、保温効果なしとで内部の温度がどう変動するかを検証・比較する。また、上記の比較結果を考察したうえで本番の内部機体を作成し再度実験を行い、問題点、改善点がないかなどを考える。 

図2 保温パック
図2 保温パック

実験に用いる道具

 保温パック、冷凍庫、カイロ、防寒用具

第二回 実験方法と結果

 保温対策を施した発泡スチロールを前回の実験と同様に測定する。初めは前回に比べて格段に温度の減少は押せえることが出来た。

 しかし、カイロの説明書によると保温効果は最低でも1時間(実質8時間ほど)は持続すると書いていたのだが、実験開始40分後、カイロの保温機能が切れたらしく、急激に温度が低下していった。恐らく周囲の環境が極端に地上と異なっていた(温度差が大きすぎた)為ではないかと思われる。

第三回 実験方法と結果

 初めに第一回、二回の実験結果を「ニュートンの冷却の法則」から導き出された理論値と比較することによって理論的観点からも比較をしてみた。次にこの結果を踏まえた上で、現在考えている完成機体を制作して今までと同様の実験を行った。

 初めの理論値の比較は第一回で行った時の冷凍庫の図の上の方の球(初めから切り抜かれていた方)はほぼ理論値と一致していることがわかった。つまりは、この理論から導き出される式を利用すれば長時間実験をすることなく、ほぼ温度変化の確認が出来るという事がわかった。(図3参照)

図3 理論値との比較
図3 理論値との比較
図4 内部機体のモデル
図4 内部機体のモデル

 今回の実験は内部機体は内部だけの保温対策(カイロ)以外に外側からも先輩から頂いた銀紙(保温シート)をつけることによって外部からの防寒も行った。(図4参照)この機体を先ほどの球の中に入れて実験を行ってみたところ、カイロの量が多すぎた為かどんどん内部の温度が上昇してしまい結局上に凸なグラフが出来てしまった。

 内部機体の構造には欠陥などは無いとみられたがこのような温度上昇になってしまった原因には恐らくカイロに直接温度計の先端が当たっていたのではないかと思われる。

図5 第二回実験結果
図5 第二回実験結果
図6 第三回実験結果
図6 第三回実験結果

考察

 今回の全3回の実験で保温対策は今後もある程度は考えつつ、大体の内部機体の構造を完成させて、今後はカメラの位置や内部の機材の位置を考えながら再び実験を行う事によってより良い、制度の良いものにしていこうと思っています。