2年目のillionです!

 ご無沙汰しております!illionのブログとしては1年ぶりの更新となってしまいましたが,ここで1年間の活動報告及び2015年度小金井祭への展示の様子についてご報告させていただきたいと思います.

 まずillionは昨年度発足した小サークルですが,その中心メンバーであった現3年の先輩方が引退し存続が危ぶまれていました.しかし,新年度になり新入生を迎えることで既存メンバー2人に新メンバー3人が加わり何とか活動を再開することができました.目標はもちろん小金井祭でのプラネタリウム展示です.

 6月から開始した活動ではまず,ドームと投影機の形状・素材をどうするかを話し合いました.昨年度は,三角形に切り出した段ボールで五角形・六角形を作り,それをさらにサッカーボールのように組み立ててドームを作成していました.平面の段ボールを立体的に組み立てることで半球体に近い形状となり,さらに丈夫であるので文句のつけようがないドームであったのですが,だからこそ1回の展示で壊してしまうのはもったいない!という思いがありました.そこで浮上したのがエアドームです.段ボールに比べて作成に人数が要らないのと再利用が可能であることからドームはエアドームにすることに決定しました.素材には,軽量で気密性と遮光性のある農業用白黒マルチというものを購入しました.(畑の畝にかかっている黒いシートで裏が白色のものです.) また,投影機は形式も構造も去年と同じ,サッカーボール型のピンホール式投影機を採用することにしました.ただし,先輩からのアドバイスにより去年よりもアクリルの切り出しを丁寧にやることと,孔の大きさをより実際の星の等級に忠実に作ることを改善点としました.

 材料を購入したら,いよいよ製作開始です.ドームはインターネットのサイトを参考にしました.半球部分はみかんの皮のようなパーツを14枚作りそれを両面テープで張り合わせました.そこに地平線以下の垂直の部分と空気が入らないようにするスカート部分,給気口,天頂部分をくっつけて出来上がりです.入口はマジックテープで閉じていたのですが,学祭当日開け閉めを繰り返すうちにビリビリになってしまったので途中磁石に変更しました.送風には卓上扇風機を4つ使用しました.投影機は,まず光源であるEX電球を光らせる基板回路の作成から始めました.これは「興味あるのでやります!」と言ってくれた1年生に担当してもらうことにしました.頼もしいですね!有識者の方にお力添えを頂き,回路基板を3つ作ってもらいました.というのも当初はドームに映す星の明るさを明るくしようと電球を3つつけようと計画していました.しかし,電球を複数つけても像が増えるだけで光の強さは変わらないということが発覚し結局1つしか使いませんでした・・・.(本当に申し訳ない.)そして私たちは本番一か月前にしてやっと一番骨の折れる工程,ピンホールの作成にとりかかったのです.アクリル板を六角形20枚,五角形12枚切り出します.そこに星座データの紙を張り付け,その点にそって電動ドリルで孔をあけていきました.孔は大きいもので2㎜,小さいもので0.3㎜と去年よりも細かく分けました.星の数は6000個以上!これをひとつひとつ手作業であけていきます.穴あけに用いた電動ドリルは音が大きく耳がおかしくなるかと思いました.土日返上で作業を進め2週間ちょっとで穴あけ作業を終えました.次は組み立てです.サッカーボールのように五角形と六角形をアクリル用の接着剤でくっつけていきました.北半球から組み立てたのですが南半球に近づくにつれてズレが大きくなり隙間はテープで補強しました.そこから試行錯誤を繰り返し,いろいろありましたが何とか星を投影することができました!自転軸周りに回転することができなかったのでそれは来年に期待です!!

 そしていよいよ小金井祭への展示です!エアドームは思ったよりもしっかりと膨らんでくれて良かったと思いました.ただ,入口を開けたときにドームが萎んでしまうのが気になりました.また,ドームの素材であるマルチシートは軽いのですがその分薄く,遮光性が十分でないことが分かりました.投影機は,北極星の周りはある程度投影できたのですが,電球の構造と配置の都合上南半球がほとんど投影できませんでした.これらの点を次回の改善点にしようと思います.次回はいつかって?実はこのプラネタリウム12月20日に法政大学で行われる学術発表会でも出展予定なのです!なので現在もより良いプラネタリウムになるよう絶賛活動中です!是非,学術発表会も遊びに来ていただけたらと思います.

 最後になりましたが,小金井祭に来場いただいた皆様,プラネタリウム作成を手伝ってくださった皆様に改めてお礼申し上げたいと思います.本当にありがとうございました.

 次回更新は学発後を予定しています.学発まであと2週間ですが,よいご報告ができるよう頑張ります!

                     illion 2年 栗原(沙)

 

illionです!

 こんにちは!illionです!

 更新が遅くなってしまい大変申し訳ありませんでした。サークルを設立してから毎日プラネタリウムの作成に励み、兼ねてからの願いであった小金井祭で展示を行うことが出来ました。完成した時にはメンバーのみんなで歓声を上げ、喜びを分かち合ったものです。

さて、私たちがプラネタリウムを作成するまでには様々な苦難や葛藤がありました。

 まず始めに、プラネタリウムの投影機の部分についてですが、投影機と言っても様々な種類があります。私たちが試みたのが『ピンホール式投影機』というものです。ピンホール式投影機とは、素材に穴をあけて中から光を通す仕組みの投影機です。今回はリスフィルムという特殊なフィルムにデータで作成した星座のデータを転写し、それを組み合わせて投影機を作成しようと。昨年はピンホール式投影機にボウルを用いたのですが、それだと穴をあける作業がどうしても手作業になってしまうので、少なからず星の位置に誤差が生じてしまいます。なので、今年は去年よりも正確に星を映し出したいという思いから、フィルム式投影機の製作を目指しました。

 しかし、初めての挑戦ということもあり、私たちの前には様々な壁が立ちはだかっていました。まず、1つ目の壁は星座のデータをフィルムに上手く転写出来ないということです。そもそもフィルム式投影機を作るためには、星座のデータを直接リスフィルムに転写するのではなく、星座のデータを一旦ohpフィルムに転写して、そのohpフィルムをリスフィルムに現像する、という工程をたどらなければいけません。ですが、星座のデータをohpフィルムに上手く印刷できなかったためその次の工程まで進めなかったのです。そして2つ目の壁は、仮に次の工程に進んだとしてもリスフィルムが国内で手に入れることがとても難しいため、ohpフィルムをリスフィルムに現像することが出来ないということです。リスフィルムを調べていたところ、国内での生産が何年か前に終了してしまったようで、どこに問い合わせをしても無いとのことでした。そして、3つ目の壁は仮にリスフィルムが見つかったとしても、現像するために必要な液体を取り寄せることが困難であったというものです。ここまで来ると、さすがにフィルム式投影機の作成は厳しいのではないかという判断に至り、昨年と同様『ピンホール式投影機』を作成することにしました。ですが、昨年の出来をどうしても越えたい、というより越えなければならない、とメンバー一同心に決めてましたので前回適当だった穴の大きさを、しっかりと1等星から5等星まで決めて穴をあけました。また、光源に関してはプラネタリウム専用の豆電球である『EX電球』というものを使用しました。(プラネタリウム専用というのは普通の豆電球に比べてフィラメントが小さくなっています。そのため光がぼやけたり二重になったりすることを防ぐことが可能です。)そして、前回は出来なかった投影機の回転も試みました。結果としては、手動という形になってしまいましたが回すことはできたため、来年はモーターなどを駆使して自動で回転させてほしいと願ってます。投影機としては以上です。

 次に、プラネタリウムのドームですが、昨年はスーパーからもらってきた段ボールをピザのように切り、それをつなぎ合わせて半円を作成したのですが、スーパーでもらった段ボールであったため、そもそもペチャンコであり、誰がどう見ても『自立しないだろ…』という感じでした。(そもそも、ドームになる段ボールがコンパクトに収納できる、という時点で無理だと気付くべきでした。)なので、今年は素材をしっかりしようということで、まず段ボールを購入しました。そして組み方ですが、まず段ボールを三角形に切り、それらを用いて五角形と六角形を作成しました。次に作成した五角形と六角形をサッカーボールのような形に組み合わせてドームを作成しました。イメージがつかめない方は実際に画像を見ていただければお分かりいただけると思います。実際に組み立ててみたところ、しっかりと自立した上になかなか頑丈であったため、私たちも思わず歓声を上げてしまいました。

このプラネタリウムで学祭に挑みました。会場に来て下さったお客様方に『凄いね!』『頑張ったね!』と言われた時は嬉しさとともに、達成感でいっぱいでした。また、昨年も来て下さった方々には『去年より良くなった』などのお言葉をいただき、頑張った甲斐があったなとメンバーで喜びました。

 まだまだ改善点などは多く存在し、今回の学際も通過点にしかすぎません。今後のillionの更なるプラネタリウムの発展に乞うご期待!!!